「ウェルネス・スマートビレッジ創生事業」富山市スマートシティ社会実装支援事業(PoC)申請

mo4ma
03.06.26 05:20 PM - コメント
越中八尾ウェルネス・スマートビレッジ創生事業|award-of ブログ
新規事業開発 / 地方創生2026年6月3日

「おわら」300年の危機と、スマートシティが拓く越中八尾の未来——
ウェルネス・スマートビレッジ創生事業、申請

担い手不足・財政難・老朽化。300年続く伝統「おわら風の盆」が存続の岐路に立つ今、 新規事業開発サービスプロバイダーであり八尾出身者でもある私たちテンプロクシーは、 富山市スマートシティ推進プラットフォーム(SCRUM-T)を通じたPoC申請に踏み切りました。 本稿では背景・課題・事業の全体像をお伝えします。

Project Overview
越中八尾 ウェルネス・スマートビレッジ創生事業
令和8年度 富山市PoC採択申請
仮設能舞台・寺社宿坊・歩行実証の3本柱で「文化×ウェルビーイング×デジタル」を融合。 おわら300年の文化を守りながら、中山間地域の未来を切り拓く先駆モデルを構築します。

① 「おわら」が直面する存続の危機

越中八尾を代表する民謡行事「おわら風の盆」は、ユネスコ無形文化遺産にも登録された能楽と並ぶ日本の誇る伝統文化です。 毎年9月1〜3日の3日間に全国から30万人超が訪れる一方、この伝統を支える財政基盤は今、深刻な危機に瀕しています

⚠ 現状:おわら風の盆行事運営委員会 クラウドファンディング

おわら風の盆を、次の100年へつなぐ」(READYFOR、2026年5月18日公開)。 担い手不足・運営難を乗り越え、伝統を次世代へ繋ぐための緊急支援プロジェクトです。

500万円目標金額
246万円達成額(2026年6月2日時点)
154名支援者数
8/7募集期限

衣装費(正絹法被1着30万円超)・楽器の維持管理・安全対策費が膨らむ一方、 文化体験の場は年3日のみ。 通年での収益創出モデルを持たなければ、この民謡行事は次の100年を迎えられないかもしれません。

同様に、富山市内の能楽堂(昭和62年竣工・築38年)も老朽化が進み、 こけら葺き屋根の葺き替え周期は超過、バリアフリー未整備、推定年間運営赤字は2,000〜4,000万円超。 市民が伝統芸能に触れる機会が静かに失われています。

② 富山市スマートシティPoC公募が切り開く地方創生の窓

📋 令和8年度 富山市スマートシティ社会実装支援事業(PoC)

富山市が推進するスマートシティ推進プラットフォーム「SCRUM-T」会員企業を対象とした実証事業支援制度。 補助上限500万円・補助率3/4。デジタル技術とデータを活用して地域課題を解決する事業を公募。

詳細:富山市公式ウェブサイト(社会実装支援事業)

この制度が求めるのは「他自治体で実証されていない事業」「デジタル技術×地域課題解決」「富山市域内での実証」。 まさに、おわらの文化資源とウェルビーイング計測を掛け合わせた本事業のためにあるような公募です。

③ なぜテンプロクシーが応募するのか——八尾出身、かつ地方創生の課題共有者として

私は越中八尾の出身です。幼い頃から「おわら風の盆」の胡弓の音色が秋の空気に溶け込む中で育ちました。 地元の生活文化が身体性に組み込まれています。 そして、私たちには「新規事業開発サービスプロバイダー」として デジタルと地域の課題を繋ぐ力があります。

— 武道 誠芳 株式会社テンプロクシー 代表取締役(越中八尾出身)

テンプロクシーはアワード管理DXサービス「award-of」や マーケティング包括支援「mo4ma」を通じ、企業・団体の新規事業創出を支援してきました。 そのノウハウと地元への想いを掛け合わせた挑戦が、本事業です。

株式会社テンプロクシー(申請者・SCRUM-T一般会員)おわら保存会・八尾地域センター国立大学法人富山大学(SCRUM-T共創会員)協力寺社(2〜3ヶ所)八尾観光協会一般社団法人 創八尾

④ 事業の全体像——3本柱×デジタル実証×自走化モデル

本事業のコンセプトは「踊る × 泊まる × 歩く × 謡う」。 文化体験・中期滞在・徒歩回遊という3つの活動を組み合わせ、 ウェアラブルセンサーとIoTカメラでウェルビーイング改善効果を科学的に計測します。

🎭 柱① 仮設能舞台実証
寺院境内に組立・解体可能な仮設能舞台を設置。毎週末おわら体験WS・月例能公演でPoC期(R8.7〜R9.2)を通じた文化体験の場を創出。
🏡 柱② 寺社宿坊リトリート
協力寺社2〜3ヶ所の宿坊をデジタルデトックス×文化没入の拠点に整備。中期滞在(3泊〜2週間)モデルで通年安定収益を確保。
🚶 柱③ 歩行モビリティ実証
主要エリアの車両通行を制限し越中八尾駅起点の徒歩完結型回遊モデルを実証。IoTカメラで歩行者数150%増(KPI)を目標に計測。

PoC → 本格展開 二段ステップ

STEP 1 PoC事業(R8.7〜R9.2)
補助金450万円を活用し、仮設能舞台・宿坊・歩行実証を8か月間実施。ウェルビーイング改善効果を定量計測し、収益性・地域合意を確認。
STEP 2 本格展開(R9年度〜)
野外能楽堂(案1・2〜5億円)新築・空き家シェアハウス拠点化・歩行モビリティ常設。「八尾 能楽の里」として恒久整備。R11年度黒字化目標。

⑤ デジタルは「黒子」に——データが科学的根拠を生む設計

本事業のデジタル設計の原則は「体験の主役は人であり、データは黒子に徹する」。 富山市の既設LPWAネットワークとSCRUM-Tプラットフォームを最大限に活用し、 新規インフラ投資を最小化します。

デジタルツール役割・収集データ
ウェアラブル
×15台
Garmin系デバイス。心拍変動(HRV)・歩数・睡眠スコアを入村〜退村の3点計測。ウェルビーイング改善を定量化。
IoTカメラ
×3台
富山市LPWA活用。能舞台周辺・諏訪町通りの歩行者数・滞留時間を15分間隔で匿名計測。
QRアンケート日英2言語対応。PSS-10・WHO-5・体験満足度・NPS。月次追跡でプログラムを継続改善。
SCRUM-TダッシュボードREST API日次連携。行政・研究機関がリアルタイム閲覧。終了後に富山市オープンデータとして公開。

富山大学医学部との連携により倫理審査を取得(令和8年4月事前相談済)。 計測データは匿名化処理後、SCRUM-T会員に還元され、他地域への横展開ガイドブックとしても活用されます。

⑥ 事業費・収支計画(PoC期間)

支出の部 合計 784.8万円

① 能舞台設計・設置費(仮設型)200万円
② 宿坊整備支援費(2〜3施設)100万円
③ センサー・計測機器費100万円
④ ダッシュボード開発60万円
⑤ プログラム運営費54.5万円
⑥ 調査・分析・報告書作成費60万円
⑦ 交通費・その他25.5万円
補助対象外経費(事業計画・連携費)184.8万円
収入合計(=支出合計)784.8万円

収入内訳:補助金450万円(×3/4)+ CF宿泊パック180万円(READYFOR/Campfire、R8.9〜R9.1)+ 宿坊粗利33.6万円+WS粗利76.2万円+法人リトリート粗利45万円=計784.8万円。 PoC期間中に収支均衡を目指すモデルです。

⑦ PoC達成目標(KPI)

500名能舞台利用延べ人数
100泊宿坊延べ宿泊数
150%歩行者通行量増
15%PSS-10ストレス改善

退村後3か月時点で参加者の80%が地域との関係を継続することを目標とし、 「関係人口・移住者を年間100名以上創出」(KGI)につなげます。 すべての計測データはSCRUM-Tに還元し、富山市内の他地域・全国の中山間地域への横展開に活用します。

📄 統合事業計画書(全16ページ)を公開しています

事業背景・3本柱・デジタル実証設計・ロジックモデル・KPI・政策整合性・実施体制・スケジュール・ 事業費収支計画(支出の部・収入の部)・本格展開コンセプト・新規性と優位性・工法比較まで、 全16スライドの統合事業計画書をウェブで公開しています。

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